税務課題の解決事例のご紹介

当事務所が手がけた主な税務コンサルティング案件をご紹介いたします。
法人税務から国際税務、事業承継対策まで、様々な税務課題の解決をサポートしています。

相続税務 Case 1

遺産分割協議が難航した相続案件における税務調査対応と適正申告

事案の概要

複数の相続人間で遺産分割協議が長期化し、相続財産の評価や解釈について見解が対立。申告期限が迫る中、税務調査のリスクも高まっていた。

相続税務

課題

・複雑な財産構成(非上場株式、海外資産等)の正確な評価
・相続人間の意見対立による資料収集の困難性
・申告期限徒過のリスクと税務調査への懸念

解決のアプローチ

・各分野の専門家(弁護士、不動産鑑定士等)と連携し、財産評価を精緻化
・税法に基づいた客観的な資料を作成し、各相続人へ説明・調整
・税務当局への事前相談と、調査を想定した理論武装・資料準備

解決結果

期限内での適正な相続税申告を実現。その後の税務調査においても、準備した資料と法的根拠に基づき反論し、追徴課税なしで終結。遺産分割協議の円滑化にも貢献。
解決時期:2025.03

法人税務 Case 2

グループ内再編における適格組織再編の適用と税務リスク回避

事案の概要

事業効率化のため、グループ内での事業譲渡・会社分割を計画。しかし、組織再編税制の要件が複雑であり、税務上の適格性を確保できるかが不明瞭だった。

法人税務

課題

・複数の再編手法(合併、分割、株式交換等)から最適なスキームを選択
・適格要件(支配関係、事業継続、従業員引継ぎ等)の充足性の詳細な検討
・実行後の税務処理と否認リスクの評価

解決のアプローチ

・事業実態と将来計画に基づき、複数の組織再編スキームを税務・法務面から比較検討
・税法解釈に基づき、適格要件を満たすための具体的な手続きと証拠資料を準備
・関連法令や通達、判例を網羅的に調査し、税務当局への説明ロジックを構築

解決結果

適格組織再編の要件を満たすスキームを実行し、多額の課税リスクを回避。グループ全体の経営効率化と税負担の最適化を実現。将来のM&Aも見据えた柔軟な組織体制を構築。
解決時期:2025.02

消費税務 Case 3

インボイス制度導入後の初回消費税調査における完全対応

事案の概要

卸売業(課税売上高10億円規模)。インボイス制度導入後、仕入税額控除の要件が厳格化され、経理処理が複雑化。制度導入後初の消費税調査の連絡を受けた。

消費税務

課題

・膨大な取引量における適格請求書等の保存・管理体制の検証
・仕入税額控除の適用可否に関する判断基準の明確化
・調査官からの想定される指摘事項への事前準備と反論準備

解決のアプローチ

・全取引データを対象としたサンプリング調査とリスク分析を実施
・インボイス制度に関する社内規程・マニュアルの整備状況を確認・改善提案
・想定問答集を作成し、経理担当者へのシミュレーション研修を実施
・調査当日の立会いと、税法の専門家としての見解表明・折衝

解決結果

税務調査において、インボイス制度への対応状況と仕入税額控除の正当性を主張。一部解釈の相違があった点も、法的根拠に基づき反論し、追徴課税なく調査終了。
解決時期:2024.12